TSUKUCOMM-33
12/28

6月25日~7月3日に、ブルガリア共和国で開催された第3回世界ろう者陸上競技選手権大会で、本学人間学群障害科学類2年の足立祥史さんが、男子4×100mリレーの日本代表として第3走者を務め、42秒02の日本ろう者新記録で銅メダルを獲得しました。 幼い頃から走ることが自己表現の一つだった足立さんは、本学に入学し、高校時代から憧れていた陸上競技部に迷わず入部しました。アダプテッドスポーツの舞台だけでなく、筑波大学陸上競技部の代表選手として学生選手権などの大会に出場することを目指して、日々練習に励んでいます。「今は毎日、部員としての誇りと使命感でいっぱいです」と語る表情からは充実した日常が伝わってきます。世界大会では、補聴器など一切の装具を外すため、スタートの音も、応援の声も、風の音も走者には届きません。スタート合図のライトの点灯だけが頼りです。「目に見える情報しかないリレーは、いつも以上に緊張しました。代表リレーメンバーは『世界でナンバーワンになる』という目標の元で気持ちが一つになれたので、短い期間でできる限りのことはやれたと思います」と初めて臨んだ国際大会を振り返ります。今回の経験から得た、世界の選手と渡り合えたという達成感と、練習を重ねればもっと戦えるという確信を糧に、足立さんの挑戦は続きます。来年、トルコで開催される聴覚障害者の国際スポーツ競技会「デフリンピック」のリレー走者として、さらなる上位を目指しています。 両耳感音性難聴という障害をもつ足立さんは、幼い頃に出会った特別支援学校の先生に憧れて人間学群に進学しました。聴覚障害をもちながら明るく熱心に指導をしてくれたその先生のように、自分も障害のある子どもやその家族の気持ちに寄り添い、勇気を与えられる存在になりたいと考えています。障害がある人もない人も理解できる「授業のユニバーサルデザイン化」を実現したい、という思いは、もう一つの夢にもつながっています。それは、障害者スポーツを障害がない人も楽しめるのだと知ってもらうこと。そこには、自らのスポーツの喜びをより多くの人に伝えたいという、表現者としてのランナーの姿がありました。もう一つのオリンピック、デフリンピック目指して銅メダル獲得!■ 陸上競技部第29回南部忠平記念陸上競技会[男子三段跳] 優勝 山下航平 (体育4) U20世界陸上競技選手権大会[男子4×100mR] 2位 2走/山下潤 (体育1) (U20アジア記録タイ) 秩父宮賜杯 第56回実業団・学生対抗陸上競技大会[女子ハンマー投] 優勝 勝山眸美 (体育4) 天皇賜盃第85回日本学生陸上競技対校選手権大会[男子砲丸投] 2位 森下大地 (体育4)[男子4×100mR] 2位 金森和貴 (体育4)、山下潤 (体育1)、東田旺洋 (体育3)、魚里勇介 (体育4) [女子棒高跳び] 2位 若園茜 (体育2) [女子ハンマー投] 優勝 勝山眸美 (体育4) [女子円盤投] 優勝 辻川美乃利 (体育3) ■バドミントン部第4回全日本学生バドミントンミックスダブルス選手権大会優勝 安田美空 (体育1) 2016年度関東大学バドミントン秋季リーグ[男子2部] 優勝 (入れ替え戦進出) [男子2部最優秀選手] 馬場湧生 (体育3)[女子1部] 優勝[女子1部最優秀選手] 安田美空 (体育1)第59回東日本バドミントン選手権大会女子団体優勝 ■体操競技部第70回全日本学生体操競技選手権大会 [男子団体] 総合3位 [女子団体] 総合2位■ 柔道部第58回全国国立大学柔道優勝大会 優勝 [最優秀選手賞] 大橋賢人 (体育 3)全日本ジュニア柔道体重別選手権大会 [60kg級] 3位 宮川太暉 (体育3) [66kg級] 2位 田川兼三(体育2) [81kg級] 優勝 佐々木健志 (体育2) [100kg超級] 3位 上野翔平 (体育1) ■水泳部第92回 日本学生選手権 水泳競技大会(競泳)[男子400m個人メドレーB決勝] 2位 瀬戸吟次 (体育4) [男子400mフリーリレーB決勝] 2位 三浦遼 (体育3)、石井亨 (体育3)、山田泰也 (体育2)、浦瑠一朗 (体育4) [女子100m自由形B決勝] 優勝 岸本梨沙 (体育1) JAPAN WATER POLO LEAGUE 2016 2位第92回 日本学生選手権水泳競技大会(水球) 準優勝競技成績・各種発表・コンテスト結果第3回世界ろう者陸上競技選手権男子4×100mリレー専門種目は短距離(100m)、2016ジャパンパラ陸上競技大会では男子T60 100mで2位。ベストタイムは100mが11秒02、目標タイムは10秒70。足立 祥史さんあだち足立 祥史さんよしふみTSUKUBA COMMUNICATIONS12

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る