TSUKUCOMM-34
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夜市のおいしいもの巡り 台北では「士林(シーリン)市場」が有名ですが、地元で人気があるのは「饒河(ラオホー)市場」です。ここでは昔ながらの台湾の味が楽しめます。まずお勧めしたいのは「蚵仔煎(オアチェン)」という台湾風のお好み焼き。新鮮なカキと片栗粉、レタスや白菜を混ぜ焼きして、トマト風味のソースをかけて食べます。 「魯肉飯(ルーローファン)」は私たちにとっては懐かしい家庭の味です。豚肉をじっくり炒めることで、肉の脂肪分が溶け出し、味噌や醤油をベースにしたタレとしっかり絡み合います。白飯によく合うのでついつい食べすぎてしまいますが、中性脂肪が高くて血管にはあまりよくないので注意してくださいね。 もう一つ忘れてはいけないのが「臭豆腐(チョウドウフ)」。発酵液に豆腐を一晩ほど漬けたもので、揚げたりスープに浸したりアレンジして食べます。独特の臭いがあって手がつけられない人も、病みつきになる人もいます。特にスープにしたときの臭いは強烈で、台湾人の私にとっても難易度高めのメニューです。台南で朝食を 台湾を再訪する機会があったら、南部に足を運んでみてください。ちょっとディープな台湾に出会えます。日本からの直行便もある台湾第二の都市、そして私の故郷、高雄が台湾南の玄関口です。地下鉄などの公共交通が発達していて、観光に便利です。高雄の人は台北に比べて人懐っこく、情に篤いのが特徴で、そんなことからも台北を東京に、高雄を大阪に、そしてかつて台湾の首都だった台南を京都に例えることがあります。港町高雄の夜市では海鮮粥など、台北とはまた違った味に出会えるでしょう。 高雄からさらに電車で30分行くと史跡と文化の都市、台南です。そこでの一押し朝ごはんが、台南名物「牛肉湯(ニュウロウタン)」です。 その日の朝に食肉加工された新鮮な牛肉をスライスして、レアのまま熱々のスープをかけて食べます。有名店では、朝6時のオープンを待って、夜中の2時からお客さんが並ぶほどの絶品メニューです。デザートまでは史跡観光 台南の観光名所、「安平古堡(アンピンクーパオ)」をご紹介しましょう。ここには17世紀に台南を支配したオランダが、貿易と統治の拠点として建設した、「ゼーランジャ城」と呼ばれる西洋風の城塞がありました。後に台湾の英雄、鄭成功が激戦の末に占領しましたが、清による統治が始まると次第に荒廃していきました。現在は古跡として指定され、建物の一部が博物館になっています。 安平古堡を訪れて欲しいもう一つの理由があります。それはすぐ近くに台湾で1、2を争う人気デザート「豆花(トーファ)」の有名店、「同記安平豆花(安平本店)」があるからです。 台北、高雄、台南の旅は心と胃袋が満たされること、間違いなしです。▼日本でも人気の台湾スイーツ、マンゴーかき氷「冰讃」(左)と豆乳プリン「豆花」(右)▼台南名物、「牛肉湯」▲唐揚げタイプ「臭豆腐」は若干、難度が低いかも▲屋台の人気メニュー「蚵仔煎」▲家庭の味「魯肉飯」TSUKUCOMM Vol.3416

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