TSUKUCOMM-36
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 4月22日、毎年恒例の科学技術週間のイベント「筑波大学 キッズ・ユニバーシティ」が実施されました。「一日筑波大生になって科学の面白さや大学の魅力を体験してもらう」ことを目的とした、特別授業、体験教室、工作教室、観察ツアー等、盛りだくさんのイベントです。この名称で実施されて今年で6回目になります。 当日は天候に恵まれ、数多くの子どもたちや保護者などが訪れました。 2012年から毎年配布している「学生証」(有効期限は筑波大学に入学するまで)は今年も好評で、300名以上のキッズが受け取りました(保護者を含めた参加者数はおよそ400名)。筑波大学科学技術週間 キッズ・ユニバーシティ 渡部准教授の専門は、アンチ・ドーピングを中心としたスポーツ医学。先生自身、かつては水泳の選手で、医師となってからは高所トレーニングやドーピング防止に関わる研究をしています。 オリンピックのメダリストや有名なプロスポーツ選手が、禁止薬物などの服用によるドーピング違反を理由にメダルを取り上げられたり、大会への参加資格を失うというニュースをよく聞きます。何が、どうしていけないのでしょうか。当日は、ロンドンオリンピック柔道(60kg級)の銀メダリスト、平岡拓晃さん(人間総合科学研究科3年)も交えたトークが盛り上がりました。日本大学豊山女子高等学校理数Sクラスからは十数人の生徒が参加し、「遺伝子ドーピング」についてなど、事前学習に基づいた鋭い質問も飛び出しました。キッズ・ユニバーシティの大きな目玉は、階段教室で大学教員が行う特別授業です。今年は、体育系の渡部厚一准教授による「本物のチャンピオンになってほしい」と、数理物質系の新田冬夢助教による「南極の望遠鏡で宇宙を探る」を実施しました。特別授業 新田助教は、電波望遠鏡の研究をしています。南極と宇宙、どこで結びつくのでしょう。地球上でいちばん乾燥している場所が南極の高地です。そこだと水蒸気の影響を受けずに、宇宙からのいろいろな電波が観察できるので、銀河が生まれた謎を地球から探るのにいちばん適した場所が南極なのですという話に、みなさん納得しました。南極望遠鏡建設の夢が早く実現するといいですね。●本物のチャンピオンになってほしい●南極の望遠鏡で宇宙を探る社会貢献銀河誕生の謎を探る南極望遠鏡の話オリンピックのメダリスト、平岡さん(左奥)に質問20 TSUKU COMM

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