TSUKUCOMM-38
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 企業・団体等における性的マイノリティ(以下、LGBT)に関する取り組みを評価する「PRIDE指標2017」において、本学が大学として唯一、最高評価のゴールドを受賞しました。 この指標は、企業などの枠組みを超えてLGBTの人々が誇りをもって働ける職場の実現を目指す国内の任意団体 work with Prideが2016年に策定し、企業・団体がLGBT関連の施策を行う上での参考となるものです。評価指標には、PRIDEの各頭文字に合わせて、Policy(行動宣言)、Representation(当事者コミュニティ)、Inspiration(啓発活動)、Development(人事制度・プログラム)、Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)の5項目があります。本学は「LGBT等に関する筑波大学の基本理念と対応ガイドライン」を2017年3月に作成し、LGBTに関する相談窓口、氏名・性別の情報とその管理、学生生活・就活などについて対応と方針を示しています。このガイドラインの具体性、インターネットで公開していることや学生教職員を問わず全構成員を対象にしていることなどが評価され、特に優れた取り組みとしてベストプラクティスにも選出されました。 医学医療系の松本正幸教授が、「第28回つくば奨励賞(若手研究者部門)」を受賞しました。この賞は、茨城県内において顕著な研究成果を収め、今後の活躍が期待される40歳以下の研究者に贈られるものです。11月21日につくば国際会議場で茨城県科学技術振興財団主催の授賞式典が開催され、江崎玲於奈賞、つくば賞とあわせた表彰式、および受賞者による記念講演が行われました。 ドーパミン神経細胞は「報酬」を得るための学習や意欲に重要な役割を担っていますが、そのメカニズムは不明でした。そこで松本教授は、中脳に分布するドーパミン神経細胞から前頭前野に伝達される神経シグナルに注目しました。その結果、報酬が得られない時にドーパミン神経細胞活動が抑制されるのは、脳の中心部にある外側手綱核という部位が興奮することによる、すなわち、外側手網核がドーパミン神経の抑制性応答の起源であることを突き止めました。 さらに、ドーパミン神経細胞が、「報酬」に加えて「運動・認知機能」に関連した情報も伝達することを見いだし、報酬シグナルと運動・認知シグナルを伝達するドーパミン神経細胞は、それぞれ中脳の異なる領域に分布していることを明らかにしました。これらの成果が、「2つのドーパミン神経システムとその神経回路基盤」として、この度の受賞の対象となりました。受賞表彰松本正幸教授が「つくば奨励賞(若手研究者部門)」を受賞「2つのドーパミン神経システムとその神経回路基盤」に関する研究が評価本学のLGBTに関する取り組みが大学初、ゴールド受賞&ベストプラクティス選出TSUKU COMM 17

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