TSUKUCOMM-40
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23 タシケントオフィス(ウズベキスタン共和国)は、2007年に本学2番目の海外拠点として開設されました。中央アジアにおける日本語・日本文化研究の中心であるタシケント国立東洋学大学にオフィスを構え、中央アジア諸国の大学・研究機関とネットワークを構築しています。ここでの研究・交流活動を支えるため、オフィスでは現地へ渡航する教職員のビザや宿泊手配に関するサポート、学会等の会場手配や広報活動、留学生や卒業生ネットワーク構築の支援等を行っています。 3月16、17日に開催された、国際シンポジウム「Intercultural Dialogue and Translation/Adaptation;文化と対話と翻訳・翻案」においても、同オフィスの支援機能が発揮されました。 これまで、資金やビザの関係で、日本語・日本文化を専門とする中央アジアの研究者同士が交流する機会は限られていましたが、今回は現地で開催されるということもあって、周辺各国から多数の研究者や学生が参加しました。多言語地域であることを考慮して、英語、日本語、ウズベク語、ロシア語の4ヶ国語に対応することになり、本学ウズベキスタン同窓会を通じて、多言語に対応できる人材を集め、翻訳作業や通訳、論文集の編集で協力を得ることができました。 また、シンポジウム直前に、日本からウズベキスタンへの渡航ビザの要件が変更になりましたが、開設から10年あまりの間に培った情報収集力や公的機関との信頼関係を生かし、参加者の入国から滞在、帰国までの手続きをトラブルなく進めることができました。中央アジア地区4大学と本学を含めた国内5大学から、教員や学生150人が参加し、翻訳・翻案の対象となるテクストが異文化に何を伝え、対話や新たな文化創成にどのように関わっているかについて、2日間に渡って言語学、歴史学など幅広い視点から研究発表と討論が行われました。これでまで交流の少なかった中央アジアの研究者と議論でき、意義深いシンポジウムとなりました。(タシケントオフィス責任者 人文社会系 明石純一准教授)研究交流を支える筑波大学は、研究や学問のあらゆるボーダーを超えて行くことを目指しています。現地での活動を続けるなかで、その地域文化や社会に応じた、臨機応変な対応が必要なことも多々ありますが、そんなときこそ、現地オフィスが活躍します。世界のトビラ筑波大学は、海外の教育研究機関と連携し、学生・教職員の受け入れや派遣、交流イベントの開催など、国際的にも「開かれた大学」を目指して、さまざまな活動を展開しています。タシケントオフィスTashkent Oce国際シンポジウム「Intercultural Dialogue and Translation/Adaptation;文化と対話と翻訳・翻案」シンポジウム参加者のみなさん

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