TSUKUCOMM-41
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17イベント生存ダイナミクス研究(TARA)センター キックオフシンポジウム1994年5月、当時の江崎玲於奈学長の発案により、学際領域の研究を先導する先端学際領域研究(TARA)センターが設置されました。同センターは、2010年10月に生命領域学際研究センターへの改組を経て、2018年4月、その役割をより先鋭化するために、生存ダイナミクス研究(TARA)センターへと生まれ変わりました。TARAセンターは当初、時空間生命制御、生命情報機能、総合人間科学、新物質創製、マルチメディア情報等の研究領域を掲げてスタートしましたが、今回の改組にあたっては、「代謝」「免疫」「循環」「生殖」という本学が強みを持つ研究テーマを前面に掲げ、さらなる分野横断的研究に邁進することになりました。これを記念して、7月2日、大学会館特別会議室にてキックオフシンポジウムが開かれ、会場はおよそ300人の参加者で埋まりました。シンポジウムでは、花岡文雄センター長、永田恭介学長、文部科学省研究振興局西井知紀学術機関課長の挨拶に続き、TARAを構成する4つのプロジェクトから各リーダー、深水昭吉教授、渋谷彰教授、柳沢裕美教授、小林悟教授の学術講演があり、密度の濃い議論が交わされました。締めくくりには、2016年度ノーベル生理学・医学賞受賞者、大隅良典先生による特別講演「40年の酵母液胞研究から見えてきた世界」が行われました。大隅先生は、人がやらない研究を目指して、新たな研究領域を切り開いた自らの研究生活を振り返ると同時に、基礎研究の重要さを強調されました。まさに新生TARAの門出にふさわしい内容でした。教 育武道体験(剣道)の参加者7月11日から7月17日にわたり、Tsukuba Summer Institute(TSI)が、本学体育エリアで開催され、11か国19大学(海外から106名、本学学生を含む日本人28名)が参加しました。TSIは、海外の学生と日本の学生がスポーツ・体育の実践や、それにかかわる講義・演習を通して交流するプログラムで、大学生及び大学院生を対象に、2010年から行われています。このプログラムでは4つのコース、①体育・スポーツにかかわる研究の進め方、②日本の伝統的な武道(柔道、剣道、弓道、合気道等)を中心とした、日本の体育、スポーツ、身体文化、③運動生理学やスポーツ医学、④スポーツを通じた国際開発、の中から参加者は1つを選択し、プログラム終了時には1単位を取得することができます。いずれも海外から招いた著名な研究者や本学の教員らによる講義、実技、演習などを含みます。昨年からは、JICAの体育教育プログラムも合わせて開催されています。学生たちはそれぞれ希望したコースで学びながら、英語を主な共通語にコミュニケーションを図り、交流を深めました。参加者からは、「TSIで学修した体育の指導法を自分のティーチングスキルとして活かしたい」などの感想があり、実践的なプログラムが好評でした。来年は10周年を迎え、これまでの受講生が集まる同窓会も企画されています。体育教育を通じた国際交流 Tsukuba Summer Institute 2018を開催左:大隅良典先生、右:花岡文雄センター長(TARAセンター提供)

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