TSUKUCOMM-42
10/28

附属学校めぐり筑波大学には11の附属学校があり、それぞれの分野でわが国の教育をリードしています。各学校のユニークな先生や授業、行事などの活動を紹介します。疾風迅雷! 若い熱意が作り上筑波大学附属中学校附属中学校 学芸発表会通称「学発」。生徒たちの日頃の学習や課外活動の成果を展示や演示で発表する場として、今年で56回目を迎える。一人ひとりが文化を創造し、それを互いに協力して完成させるという認識が受け継がれており、敢えてお祭り的な華やかさを排しながらも、「充実した面白さ」「自由な発想」「尽きない探究心」の3要素を意識したユニークな内容が特徴。保護者などの関係者の他、入学希望者も多数訪れ、オープンキャンパスとしての役割も果たしている。■一生懸命に、良いものを朝方の雨も上がり、気持ちよく晴れた空の下、今年も学芸発表会(学発)が開催されました。生徒たちが、日頃の活動成果を様々な展示や演示で披露する1日です。生徒会をはじめとする各種委員会、部活動や研究会などの活動団体、そしてクラス単位の有志団体などによる、31の展示と14の演示が今回の学発を構成しています。どの発表からも、生徒たちの一生懸命さと、何事に対しても「より良いものを作りたい」という熱意が伝わってきます。学習活動の報告では、写真も交えて手書きでびっしりと書かれた壁新聞スタイルの模造紙が並びます。実は、附属中学校は修学旅行発祥の学校。文学ゆかりの地を巡ったり、環境調査や酪農体験など、教科ごとにテーマと行き先を設定する修学旅行は、各自が希望するコースに参加し、3泊4日の最終日に合流して互いの学びを共有する、というユニークなものです。また、1年生の富浦(千葉県)や2年生の黒姫高原(長野県)での合宿も、各学年の特徴的な活動。いずれも、参加すれば語らずにはいられない体験であることが窺われます。普段の授業や部・研究会活動で制作した作品も展示されています。国語科の作文にもきれいな装丁が施されているなど、幅広い学びの取り組みを見てとることができます。演劇や演奏、ダンスといった演示も、オリジナリティー溢れる演目ばかりで、客席からの声援が絶えません。まさに、この1年の学校生活の集大成が披露される「発表会」です。■生徒の自治に委ねるこの日に向けて、準備委員会が立ち上がったのは前年度の1月。少しずつ準備を進め、4月に新入生を迎えると、3年生を中心に、本格的に動き始めます。先生たちも陰になり日向になり様々なサポートをしますが、企画も運営も、基本は生徒たち自身が考え計画、実行しています。56回目の学発にちなんだ今年のスローガン「疾風迅雷~いいこと5656~」やポスターのデザインも、校内から公募し、準備委員10

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る