TSUKUCOMM-46
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ウズベキスタン出身のジェデゥラエフ・ボホディルさんは日本の桜が大好きだ。小学生の時、映画「ラストサムライ」を見て、桜の美しさと侍のカッコよさに感激し、日本への関心が芽生えたという。高校まで首都タシケントで過ごし、国立大学の受験に挑んだが、失敗してしまう。落ち込んだが、日本のアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」を見て励まされたという。そんな時、タシケントのウズベキスタン日本センターで働く知人女性から、筑波大学の存在を紹介された。調べてみると、東京から近く、留学生も多い。ノーベル賞受賞者も出ていると分かった。タシケントで開かれた日本留学フェアにも参加し、筑波大の英語プログラムコースへの進学を決断した。翻訳家の父親の下で英語は勉強しており、日本は安全な国という印象もあった。来日して2年余り。クイズ形式やスライドの活用など授業は工夫が凝らされ、「どれもチョー楽しい」と上達著しい日本語で語る。主に学びたいと考えていたのは経済学だったが、金融にも興味が湧いた。仮想通貨や外国為替のことを勉強したいと相談すると、先生たちはすぐにアドバイスしてくれた。学生の興味に柔軟に応えるサポート体制も、筑波大の大きな魅力の一つだと感じている。もう一つの魅力は、世界各地から多くの留学生が来ていることだ。いろいろな国の学生と友人になることは、将来の役に立つ。それぞれの文化の違いを知ることも面白い。例えば、日本人は「人の邪魔になりたくない」と考えがちに見える。また、日本の男性は受け身で、好きだと告白するのは女性ばかり。ウズベキスタンとは大きく違うという。コンビニエンスストアでのアルバイトで接客に苦労するなど、日々の暮らしで悩むこともあったが、最近は学生生活を楽しむ余裕も出てきた。かかとを滑らせるようなステップが特徴のシャッフルダンスを留学生仲間と始め、インスタグラムなどに動画を投稿している。ギターやスケートボードにも挑戦中だ。卒業後は日本で就職することも考えていたが、更に世界を知るために、今はニュージーランドでの大学院進学を考えている。「Live every day like it’s your last day.(今日一日を精一杯生きる)」がモットーというボホディルさんの可能性は無限大だ。ウズベク語、ロシア語、英語、日本語の4カ国語を操る。アニメ映画「君の名は。」ゆかりの岐阜県・飛騨高山を訪ねたいと考えている。後輩にひとこと世界中から学生が集まり、お国柄や考え方の違いを知ることができるのも、筑波大学の特色です。悩むことがあっても、先生たちや先輩たちに相談すれば、すぐに手を差し伸べてくれます。きっと、充実した学生生活が送れるはずです。多様な学びで世界を目指すジェデゥラエフ・ボホディル さん社会・国際学群社会学類国際社会科学専攻3年

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