TSUKUCOMM-46
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2021年度(2021年4月入学)から、日本の大学の入試制度は大きく変わろうとしています。これに伴い、筑波大学も新しい入試の仕組みを導入します。その概要を、4回にわたって紹介します。筑波大学の入試改革 4グローバル化が進む筑波大学の入試 日本の大学では、2008年に政府が策定した留学生30万人計画を踏まえ、留学生を増やすための様々な方策が行われています。筑波大学でも国際化拠点整備事業(グローバル30)、およびスーパーグローバル大学創成支援事業に採択され、グローバル化を推進するとともに、留学生の受入れを積極的に進めています。 筑波大学は、開学当初から国際化に取り組み、現在110を超える国・地域から、学群と大学院を合わせて約2,500人の留学生が在籍しています。その割合は全学生の約15%に上ります。 優秀な留学生を受け入れるため、筑波大学では国際的に魅力ある新たな教育プログラムを開発・実施し、それに合わせた入試を導入しています。また入学後には、様々な目的に合わせた能力が修得できる日本語科目及び日本事情科目を提供し、日本語教育の充実に力を入れています。また、国内から進学する学生に向けて、外国人教員が英語で行う授業の充実や英語資格・検定試験の全学的な実施と受験促進等、様々な取り組みを行っています。 このように、日常的に異なる言葉や風習などの異文化に触れ合うことができ、国境を越えた社会性や国際性を養ったり、自分の視野を広げたりすることができます。筑波大学のキャンパスでは、多くの国から集まった学生が、国籍や分野を越えて交流し、協働しています。■グローバル入試の導入外国人留学生を受け入れるために導入している入試のうち3つを紹介します。●総合理工学位プログラム(学士)入試英語による授業のみで学位が取得できるプログラムです。グローバル化と情報化が進む中で、数学・物理学・化学・コンピュータサイエンス・エレクトロニクスなどの分野横断的な理工系の課題に関心を持ち、事象を学問的に分析する応用力を備えた人材を選抜します。●地球規模課題学位プログラム(学士)入試英語による授業のみで学位が取得できるプログラムで、課題解決型学習による授業を基本にしています。地球環境や、人類社会の問題を文理横断の知識を活用しながら考察し、将来、国内外のグローバル企業、国際機関等で活躍できる、またはイノベーションに貢献できる人材を選抜します。●Japan-Expert(学士)プログラム特別入試日本国内または母国等における日本関連企業での就職を希望する人のためのプログラムです。日本国以外の国籍を有する者を対象に、高度な日本語能力を習得の上、日本の文化・社会を理解し、農業、ヘルスケア、日本芸術、日本語教育のいずれかの分野における専門知識と思考力を有する人材を育成します。■グローバル入試における募集人員設定 これまで、留学生向けの入試は募集人員を「若干名」として実施していましたが、2021年度入試から、一部の学群・学類において具体的な募集人員を設定します。これにより本学を目指す留学生がより増えることを期待しています。留学生向け課外活動紹介の様子留学生向けプログラム入学式にて22

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