TSUKUCOMM-48
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視の教育が行われがちですが、筑波大学は研究にも重きを置いています。自らも社会人として学んだ経験から、大学で集中して研究に取り組むことの価値を実感しています。もともとエンジニアでしたが、生物学、社会心理学、歴史など幅広い分野に関心があり、これらも組み合わせた研究を模索していたときに出会ったのが社会シミュレーションという新しい分野でした。一つの専門性を極めるまでの過程で、知らず知らずのうちに周辺分野の知識もたくさん身につきます。そういった引き出しが増えることは、研究以外の場面でも有用です。働きながら学ぼうとする学生は、それぞれの職場で現実に直面している課題を抱えて大学院へやってきます。社内の業務効率化から少子高齢化に向けたまちづくりまで、実践的なテーマが数多くあり、研究者にとっても発見の連続、常に社会の問題と勝負している感覚があります。崇高な研究目標を掲げるよりも、人々が今困っていることを的確に見つけ、タイムリーに解決策を提示することを意識しながら研究に挑み続けます。PROFILE計測・制御システム関連の民間企業に勤務しながら大学で学び、その後教員へ転身。1998年 筑波大学大学院 経営・政策科学研究科 経営システム科学専攻 修了2002年 筑波大学大学院 経営・政策科学研究科 企業科学専攻 修了 博士(システムズ・マネジメント)2006年 筑波大学大学院ビジネス科学研究科 助教授2007年 同 准教授University of Groningen (The Netherlands) 客員研究員、University of Surrey (UK) 客員研究員、科学技術振興機構 研究開発戦略センター 特任フェロー等を経て、2016年より現職。 くらはしせつや

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