TSUKUCOMM-50
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筑波大学には11の附属学校があり、それぞれの分野でわが国の教育をリードしています。各学校のユニークな先生や授業、行事などの活動を紹介します。みんなでつくるかけがえのない附属聴覚特別支援学校文化祭「欅祭(けやきさい)」全校を挙げ、2日間かけて開催する文化祭。例年は、2日目を一般公開としている。幼稚部から高等部まで、幅広い年代の子供たちが、欅祭のテーマに沿って創意工夫し、日頃の学習や活動の成果を発表する。授業で制作した作品や、テーマに基づいた展示、映像、舞台発表の他、ファッションショーや寄宿舎の展示、同窓会の展示や講演会などもあり、毎年、大変盛り上がる学校行事である。■待ちに待った学校行事附属聴覚特別支援学校の小学部の校庭には、樹齢300年を超える欅(けやき)があり、市川市による「いちかわ景観100選」にも選ばれています。この欅は学校のシンボルツリーにもなっていることから、文化祭は「欅祭」と名付けられ、今年で43回目を迎えます。今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、一般公開は行わず、2日間とも校内のみでの実施となりました。9月に予定されていた体育祭が中止され、学校全体の行事が文化祭のみとなってしまったため、子供たちの力の入れようもひとしおです。例年は中庭を賑わす模擬店やバザー、ゲームコーナーが実施できず、少し寂しい文化祭ではありますが、少しでも盛り上げるために、様々な工夫を凝らしながら意欲的に準備に取り組みました。当日は、密集・密接・密閉を避けるために、建物間の移動はしないこととし、他の学部の展示発表は、校内閲覧サイトからパソコンやタブレットを用いて閲覧できるようにしました。■「当たり前」の大切さを見つめて欅祭全体のテーマを設定し、オープニングセレモニーや後夜祭などの企画を進めるのは、中学部、高等部普通科・専攻科の生徒たちによる文化祭実行委員会です。いつもなら1学期から準備に取りかかりますが、今年は1学期に休校期間があったため、2学期からのスタートとなりました。委員会で話し合いを重ね、決まったテーマは「PRESENT~かけがえのない時間~」。休校の影響で、当たり前のようにそこにあった学校生活が送れなかったり、行事がなくなってしまうという体験を通じて、子供たちは様々なことを感じました。このテーマには、みんなで過ごす時間の大切さ筑波大学附属聴覚特別支援学校附属学校めぐり10

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