TSUKUCOMM-55
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11 「私の人生を変える出会いがあった。筑波大を選んだ判断は間違っていなかった」 本学に入学してから5年半。そう語る謝さんの言葉からは充実した学生生活が浮かぶ。 大学院で政治学を専攻しており、将来はその専門性を生かし、出身地・台湾のために役立つ仕事に就きたいと考えている。 台北市で生まれ育った。日本好きの両親に連れられ、幼い頃から北海道や東京などを観光で何度も訪れた。その影響で自身も日本のアニメやJポップが好きになり、留学するなら日本がいいと思うようになった。 本学への進学を決意したのは高校3年生の秋のこと。在籍していた高校で本学台湾オフィスが開いた留学説明会に参加し、学士課程でも英語のみで学位が取れるプログラム(G30)があることや、幅広い分野を学ぶ機会があることを知って魅力を感じたという。 「G30の同級生たちは北欧や東南アジアなど出身地が多様で、何十カ国もの人たちと知り合えた。そうした交流の中で、国とは何か、社会とは何かを考えさせられた。先生もいい人ばかりで、これがやりたいと相談すると、丁寧にサポートしてくれた」と振り返る。 昨年度までの2年間は「筑波大学台湾留学生会」の会長を務め、台湾出身留学生のまとめ役としても活躍してきた。 「多くの皆さんにとって、英語は母国語ではありません。間違っても大丈夫。どんどん自分の意見を言ってください」。入学直後のオリエンテーションで、教員にかけられた言葉が今も印象に残る。その助言に背中を押され、自然と積極性が身についた。 現在の研究テーマは、メディアと民主主義の関係だ。台湾と日本の市民を対象に、日ごろ接するニュースの違いが、民主主義に対する考え方にどう影響するかを調べている。 研究に疲れた時にはよく散歩する。筑波キャンパスにはさまざまな種類の樹木が植えられており、歩きながら季節の移り変わりを感じられるのがいい。中央図書館前の広場にある芝生が特にお気に入りだ。図書館のスターバックスで買ったコーヒーを、芝に座って飲むと、平和な気持ちになれるという。 もう一つの気分転換法が音楽活動だ。 Jポップを歌う様子を動画共有サービスに投稿したり、時にはライブで歌ったりしている。 研究にも趣味にも真剣に打ち込む。失敗を恐れず前に進む。かけがえのないつくばでの日々が、世界へのスプリングボードになる。FE筑波大生パリ五輪へ向けて飛躍するFurusawa Kazuki古澤 一生 さん体育専門学群2年後輩にひとこと大学でも、それ以外の場所でも、やりたいことがあれば、失敗を恐れずにぜひトライしてください。そうしないと、できることでも、できないままになってしまいます。成果も得られません。筑波大学は、挑戦する学生をサポートしてくれます。映画「君の膵臓を食べたい」が好きだ

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