TSUKUCOMM-58
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URLhttps://infoshako.sk.tsukuba.ac.jp/~yoshise/index.htmlhttps://datasci.sk.tsukuba.ac.jp/koudai/ (高大連携)PROFILE1962年生まれ。横浜市鶴見区出身。1985年東京工業大学工学部経営工学科卒業、1990年同大学大学院理工学研究科経営工学専攻博士後期課程単位取得退学、1990年工学博士(東京工業大学)。以来数理最適化の理論と応用の研究に従事。1990年筑波大学準研究員、2007年同大学教授。1992年INFROMS(米国OR学会)計算機技術部門賞、1993年同学会ランチェスター賞、2007年日本OR学会文献賞。筑波大学システム情報系 吉瀬研究室博士後期課程から学類まで約20名の学生が、数理最適化の理論と応用に関する研究を行っています。研究テーマは、対称錐やリーマン多面体上の最適化問題に対するアルゴリズムの提案(理論)、保健所のシフト作成や乗合タクシーのスケジュール作成のための最適化モデルの提案(応用)など。特に夏休みは、日立北、竜ヶ崎第一、豊島岡女子学園などの高校生との協働による最適化モデル化実習に参加し、モデル化の腕を磨いています。きました。問題によっては高度な数学が必要になりますが、新しいことにチャレンジするのが面白く、それ以来、最適化のアルゴリズムの最先端を追い続けています。 優れたソルバーが開発され、問題を解くという作業だけなら難しいものではなくなってきました。しかし、アルゴリズムを変えたり、考慮すべき変数が膨大になると、数学の知識が不可欠になります。近年は、個人情報が含まれるようなデータについて、元のデータの特徴を維持したまま、特定の部分を隠すような変換・復元をするための方法なども、最適化問題として捉えら高校生を対象としたシグマ記号導入の説明の再現07れるようになっています。コンピュータの性能が上がり、ビッグデータが扱えるようになるにつれて、最適化で解ける問題も多様化していきます。どんな問題が解けるのか、ということも研究の対象です。いに見込まれます。 最適化は、応用範囲が広い上、現実の社会課題を解決につながる、社会貢献としての側面も大きな分野です。研究室の学生たちにも手伝ってもらっていますが、責任感も生まれ、また、大学や社会のことにも関心を持てるようになっていきます。やりがいと重圧を感じつつ、公共性の高いテーマに積極的に取り組んでいます。解決すべきテーマは あらゆるところに その一方で、最適化を使った課題解決の依頼も学内外からたくさん受けています。修士論文の発表スケジュールを組んだりするのも、多くの人の予定を組み合わせていかなければならないので、意外と大変です。手作業で調整していると、ちょっとした変更が大混乱を招きかねませんが、モデルを作っておけば、瞬時に解決できます。また、つくば市が運営している乗合タクシーのスケジュール管理なども手がけています。近い将来、自動運転車の導入が進むと考えられますから、こういったモビリティー分野での最適化は、これからの需要が大

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